運命の人2






 運命の人2







あ〜つまんない。アンクはまだiphoneとやらをいじってるし。
少しは俺に構えってんだよ。

俺自分じゃなんだけどもてるんだからな。


どっかいちゃうぞ!うそーどこも行かないし、アンクのそばがいいし?
やっぱし好きな人のそばでずっとくっついてたいもんねぇ〜うん。

“あ〜髪の毛だけでも触りたいな〜”“サラサラなんだろうな〜“
“あッサラサラで気持ちいい。もっとさわっていたい。”



ゴンッ!!


「いってぇ〜」

「映司誰が髪を触っていいって言ったんだ?!」

「えっ俺触ってた?」

「自覚ないのか相当イカれてるなお前。」

「今度触ったらぶっ殺すぞ!!」今日2度ものぶっ殺すぞ発言。
そう言われて“はい、そうですか”なんて引き下がるおれではない。



だって笑点では楽太郎的役割だしね。

さっきはマジで自覚なかったし、感覚もあまり楽しめなかった。


ん〜「ふぅ〜」

「ぎゃっ!!!!」

両手で耳を押さえてるよ。

ふ〜ん。アンクって耳性感帯なんだね、いいこと知った。


アイスといい耳といいアンクの弱い部分を少しだけだけど知ってきて俺としては嬉しい限りである。


「映司・・・本当に殺されたいか地獄へ行きたいようだな。」本日3度目。

地獄までついちゃったよ。ある意味すごいね〜。

「いや、違うんだよ、本当に。ゴミがついてたから。」


「だからって息吹きかけるってことはないだろうが!バカ映司!」


顔を真っ赤にして言っても可愛いだけですよアンクさん。

息吹きかけるのはダメなのね。残念無念。でもいつかね・・・

やっぱりもう一回髪触りたい!!“ガンバレ、俺”



「ねぇアンク髪触ると眠くなるから髪触らせて?」

肩はずされた・・・って当り前か。
「映司!ヤローの髪触って何が面白い?!ってか髪は触られる方がに
眠くなるんだろうが!!」と、正面向かって怒鳴られた。綺麗だなーホント。

「肩貸してやっただけでもありがたいと思え!お前に肩貸した俺がバカだった。」


「何で〜疲れたときぐらい肩貸してよ。減るもんじゃないんだから。」


「減るんだよ!俺の場合」



「それと髪の件だが、比奈の髪でも触ってろ。」

「何いってんの?アンクの肩や髪だから触りたいと思うし、ヤローとか関係ないし、なんでここで比奈ちゃんが出てくるの?アンクだから触りたいんだよ。俺は」



「アンクはフェロモンの塊なんだよ!!俺がどんだけ苦労してるか知らないからそういうことが言えるんだよ!!」


もうけんか腰だよ。

「ほう〜俺がお前にどんな苦労かけたって言うんだ?」

「苦労かけされられた覚えはあっても、苦労はかけた覚えはこれっぽっちもないな」

“ほう〜アンクさん言ってくれますね”
携帯O.K。あっカメラにカメラに。

ガバッ。

「〜〜〜〜〜〜〜〜ん〜〜〜〜んっ〜〜」「はぁはぁ・・はぁ・・・」
パシャッ。保存。保存っと。目潤ませちゃって色っぽいのなんのって魅せられる。

俺耐えられる自信ないな。その時はごめんなさい。アンク。ちゃんと好きだって伝えるつもりだし。



「映司殺されたいらしいな」本日4度目ですね。物騒な子だよ。

なんでこんな子に育っちゃたんだろうね〜。

「殺しちゃったら、グリード退治するのに困るでしょ?一応俺オーズだし。ねっ?」
「他の奴を速攻で探すから今すぐお前を殺してやる」



「今時そんな奇特な方はいませんよ」
って本気で首絞められてる。

でも!さっきのキスで全然力が入ってないですよ。
「あ〜ちくしょ〜力がはいらねぇ〜」


「アンク写メ撮ったんだけど見てくれる?」

「見ない」
「ねぇ見てってば!」
グッとアンクの目の前に嫌でも見えるように体まで固定しちゃったりなんかして。


んで何気にタッチ。アンクの体柔らかい〜抱き心地最高〜!

「なんだこれは!!!」

「アンクのトロンとした魅惑的な顔〜」

「映司!!いいから早く消せ!死にたくなかったら早く消せ」


アンクの顔真っ赤っか。可愛い〜。


「やだよ。こんなんだから老若男女にもてるんだよ。蹴散らすのどんだけ大変だったか分かってないでしょ?グリードより手強いし、グリードの中にも」




「だぁ〜〜〜もう聞きたくない」

ホールドがほどかれちゃった。まあ十分堪能したしね。ここはいいとしなきゃ。

「そういえばこの前ヤローから手紙をもらった。すぐに破り捨てたが、あれは俗にいう
ラブレターなるものか?」

「そうだよ。アンク気をつけないと何されるかわかんないよ?」


どこのどいつだ!ラブレターやった奴は!ちゃんとアンクを監視してて危ない輩は排除だ排除。今度見つけたらただじゃおかない。

メラメラと闘志を燃やしてる間に、アンクが青ざめていた。

それに気づいた映司はアンクさっきのキスから百面相しまくりだね。珍しい〜動画で撮りたいな。などと考えていた。



今のうち今のうち。今度は何を?

ほっぺにチュッ。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


また真っ赤になった。面白い。

「お前なんか大っ嫌いだっ」



「あっち行け」
行きませんよ〜傍にいたいんだから。


「映司!一つ聞くがなぜ俺にXXをするんだ?!」
「キスの事?好きだからに決まってるじゃない。他に何があるの。」


「あっアンクは俺のこと嫌いなんだっけね」

「そ・・・そ・れは・・・」



「力ずくでもなんでも俺のこと好きになってもらうからね。覚悟しといてね」



コテッ。


映司の胸にアンクが顔を埋めて呟いた。
「覚悟なんてもう出来てるよ」かわいい〜〜〜〜


俺は答えとしてギュッと抱きしめ受け止めた。
う〜〜これってデレだよな。




P.S
誰にも見せない、決まっていることだけど渡さない。
俺の運命の人。

他の奴らになんかこれから先、髪の毛一本たりとも触らせない。
俺が守る。大切な人。