宝物前編3






宝物 前編 3  







いままでのは・・・

「初めて買ってもらった31のピンクのスプーンだろ?切れた靴紐だろ?
映司が使ったバイクのグローブだろ?木でできた指輪だろ?
ハロウィンの時着けてた蝶ネクタイだろ?
レザーのブレスレット、ネックレス。で焦げて破けた服のかけら。」



しまっておかなければ!!大事にな。

これからもコレクションを増やしていくぞー!
オ〜〜〜!!




“ってどこにしまうかって?”
それは秘密で、誰にもバレないところ。
秘密だぞ!秘密!!

俺の寝床の赤いシルクの下に丁度30cmX40cmの箱型に、俺の左手で
チョチョイのチョイで作ったいわゆる宝箱ってやつにしまってある。


GET!!!!したやつは全部その宝箱に入っている。

“誰にも予想はつくまい?!”フフフフフフ・・・・。




あっ!映司が風呂から戻ってくる。普通に普通に・・・。
顔がにやけてるのがバレたら、何事が起きたのかと聞かれる。
阻止せねば・・・!!



「アンク〜お風呂出たよ〜アンクよりも先に入っちゃってごめんね?」

「ちっ!しょうがね〜だろ。」

「ね〜アンク?顔がにやけてるんだけど?」



気を付けてたのに〜〜〜!!なんて観察眼なんだ!!
どうする?どうする?
あっ!!


「お前が火種を消すために服一枚脱いで、煤かぶったのが面白かったんだよ。」

「今でも笑えてくるぜ。」
「だってあれはあの場では、そうするしかなかったでしょう?
火種が広がる前にさ。」



「風呂行ってくる。」

「いってらしゃ〜い。アンク。烏の行水はダメだからね!ちゃんと浸かってよ?」
「うるせっ!!俺は鳥だから烏の行水でいいんだよ!!」



バンッ!!!



ククククク。うまく騙せた!
俺の方が一枚上手ってことだな。

コレクションも増えたし、小姑みたいにうるせ〜けど心配してくれるし?
顔が緩むぜ・・・。

さぁ、風呂風呂
。烏の行水は今日はよしておいてやろう。

でも、烏の行水で心配してもらおうか?


ん〜〜でも3個GETできたから、ここは素直に湯船につかるとするか!

タオル奪っちゃおうか?



バレるか!ここは我慢。でもなんでもくれるっていってたから
身につけてるもののほうがいいし・・・?

ねぇ?





アンクちゃん、いったいどこへ向かうのかしら?
乙女モード全開で・・・
まぁ、アンクちゃんが、幸せならそれでいいっか!!