奇跡4






奇跡 4  







「アンク、どうしたの?まだ夜中だよ?」

と、素知らぬ顔をしてアンクを覗けば、アンクの頬が真っ赤に染まった。


ゆでダコ状態というのはまさにこのことかなんて考えたりして・・・。

カッワイイィ〜アンク。体全体が赤くなってるんだろうな。

キャ〜何考えてんだ俺。
見てみたいけど殴られるね。本当は殴られないけど言葉の暴力?って言うの?
それが来ると思うんだよね。




「アンク、顔真っ赤だよ?どうしたの?」
これも作戦のうち。


「ちっ。何でもねぇ〜よ!!」


もうちょっと色気ってもんがないんですかねぇ〜。
それに今まで俺とキスしてたわけだからですねぇ〜。
でも瞳は潤んでるし、困ってるみたいだからこれで良しとしときますか!



俺超目いいから公園の明かりだけでわかちゃうんですよねぇ〜。

この目の潤み襲いたくなってくるし中心が熱くなって、目に毒だ。

だからと言って他の誰にも見せない。絶対にだ!!




「もしかして俺とキスしてる夢でも見たの?」

「なんでわかんだよ!!このバカ映司が!!」
「そういう変な才能だけありやがって・・・くっそっ」

否定はしないのね、アンクちゃん。

「だって俺の名前呼んでたから」

「ちっ」


「アンク。俺とキスしてたんだ〜夢の中で」

「うるせぇ〜〜〜」

「夢の中での俺はどんなんだった?」
「ごたごたぬかすな!このバカ映司!!」



またまたバカ発言。
もうどうでもいいけど。アンクに言われるなら許せるからさ。
海沿いまで走って行って、

「アンク・・・どうしようベルトが海に落ちちゃうよ。アンク〜早く〜」


「ちっ」

「頬撫でられて気持ち良くて・・・ってくそっ」

「んで?」

「唇にキスされて、映司の髪がサラサラ俺の顔を撫でるから、またそこから熱が
でてきて最後には口内蹂躪された!!」
「これで満足かよ!!」




「ふ〜ん。アンクって意外とHなんだね。」
「うるせ〜〜〜!!」


「アンク木の上から降りてきて?」


「いやだ!」「絶対いやだ!!」


「じゃぁ俺がオーズに変身してそっち行くから待ってってね!」

「くっそぉ〜。分かったよ。お前のとこに行けばいいんだな。それだけだぞ。」

「何警戒してるの?夢の中と現実ごっちゃになってない?」
「俺は何かをしようとしてるわけじゃないよ。」

「アンクって「うるさい!!」」



“バサッ”



「ほら来たぞ。で何だ。寝ようとしていた俺に何度も話をふっかけてきて、
寝させなかったな。お前いい度胸してるじゃないか?!!」


「アンクって「うるさい!!」」
ハハハハハハハ・・・・(爆笑)




「アンクちょっとこっち見て?」

「あぁ〜!?なんでだよ!!」

「夢の出来事でしょ?そんなに警戒しないでよ。」
「してねぇ〜よ!!!」