赤ずきんとオオカミ3






 赤ずきんとオオカミ 3 






映司はというと・・・

俺目左2.0 右2.0なんだよねぇ〜サンコンさん並?


でもさすがに、シマウマの縞模様の数数えられないだろうし、かぞえられたとしてもかぞえたくないよね〜!




でもホントピンッとしと耳も尻尾も似合ってってきれいな顔してるなぁ〜などと
三人三様とはいうが二人二様考えていたりする。



考えを先にやめたアンクオオカミは近づいてくる映司あかずきんに声をかけました。
映司あかずきんはさっきから気になっていたおおかみさんが出てきてくれて、

ましてや声をかけてくれたので嬉しそうに立ち止まりました。





「やぁ。あかずきんちゃん。」


「俺は映司あかずきんって言うんだよ。君の名前は?」


怖がりもしねぇ〜し、しかも俺の名前を聞き出そうとは・・・食えないやつだ。

まあ名乗っといてもいいか。が、これも安心させるためだ。


「俺の名前はアンクだ。」

「よろしくアンク。」手を差し伸べた。




パシィン!!


「あっ」

差し伸べた手を払いのけられた。

「俺はお前と握手するつもりなど毛頭ない。」




やばい。

食うつもりで優しく声をかけたのに、つい条件反射で・・・。

しかも牽制までしてしまった。気にすることはない。

が,何だ。この捨てられた子犬のようなこいつの態度は。
俺が悪いことになるじゃねぇ〜か!!俺は絶対悪くね。




「条件反射だ。今までそう生きてきたからな。」

って何で言い訳してるんだよ!

しかもこいつの満面の笑みは一体何なんだ?!
理解不能だ。頭を抱えたくなる。


「じゃぁアンクハグしようよ。ハグ。」「手がだめならハグだよ。」

何を考えてやがる!!!


「?!」


ポンポン。アンクって可愛いなぁ〜。
でも、もう離してあげなくちゃね!

「何しやがる!!」

くっそ〜厭じゃなかった俺はイカレテしまったのか?!
幸せってこういうことなのか?と考えてもしまった。

このクソ映司がっ!!!舐めたまねしてくれやがって!
食ってやるって思っていたことすら忘れてた。
気持ちのよさにって・・・

おい!!

直れ。俺の思考回路。
はぁ〜〜。



「アンクは何してたの?」 もっとやばい状況になってきた。何してたか?
お前を見てたとも言えない。

「ちっ」

「何?アンク?」


「いやなんでもない。俺はあの・・・その・・・昼寝だ」


アンク嘘バレバレなんですけど。


「映司こそどこかへ行くのか?籠をもってやがるから」

「ああ。これからおばあちゃんの家へ行くんだ。」



これは願ってもないことだ!!

ババァと映司を食えるなんて・・・
ババァはあまり美味くなさそうだが、腹がみたされりゃいいっか。
俺の思考回路直ったようだな!




「映司のおばあちゃんの家教えてくれるか?」

「なんで?」

「体調崩してるんじゃないのか?だからお見舞いにでもと思ってだな・・・」

「?!」」

「ありがとうアンク。アンクってやっぱりとっても優しいんだね。」


「〜〜〜〜〜〜〜〜手を放せ!!」


「ハグといい、手といい勝手に人に触るんじゃねぇ〜」

「ごめん。嬉しくって!アンクって潔癖症なの?」



どうしてそう前向きなんだこいつ、本当のバカだな。





「おい!家だ。家!」
「あ。そうだったね。その先にある花畑を右に曲がって、300m先を左。
そこに金木犀のある家があるからそこを右。そこからまっすぐ1km。

そこをまた右に曲がって、二またに分かれる道があるからそこを左、
それからまっすぐ行くと煙突のある家がおばあちゃんの家だよ。」


「あっ?!」

「もういい!ババァの名前は?」

「え?泉比奈だけど・・・」



アンクはiphoneを取り出し、探し始めた。




「何それ?」

「うるせっ!!」

「お前はババァの所に行け!」


シュンと項垂れて歩く姿にアンクは少しだ、少し可愛いと思ってしまった。

また、思考回路がぶっ壊れたらしい。